トップページ > 医師関連コラム「紹介予定派遣は役立つ?」

医師と言えども転職が当たり前の時代になってきました。その理由は様々ですがやはり、「これからのキャリアプランを考えて」、「年収をもう少し増やしたい」、「仕事に忙殺されていて、もう少し自分や家族との時間がほしい」と言った、誰もが納得できる理由が多いように感じます。一度しかない人生ですから、悔いのない生き方・働き方を選びたいものです。転職に悩んでいる先生方か、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。

医師関連コラム

  • 紹介予定派遣は役立つ?

 これまでのコラムで、医師不足の原因として、「新たな技術を常に学ぶことができる」「自らのキャリア形成につながる」といった理由から都市部の大病院を希望する傾向をご案内しました。

 >>>深刻化する医師不足問題

 また前回のコラムではそれに加えて、「医師の絶対数の不足」と「診療科のアンバランスによる不足」、そして「新医師臨床研修制度」の影響を指摘しました。

 >>>医師不足の負のスパイラル

 こうした「医療格差」を解消する一つの方法として、医師が不足している病院、診療所などに医師を派遣するシステムの必要性が叫ばれ、「紹介予定派遣制度」による派遣が認可されました。

 「紹介予定派遣制度」とは、一定期間を派遣社員として働き、その後で正社員として採用される道を開く制度です。医療関係業務に限っては医療スタッフの連携の確保、事故発生時の責任の所在などの諸問題があったためスタートが遅れました。

 これにより医師はもちろん看護師、保健師、助産婦、放射線技師、薬剤師、管理栄養士などの派遣が可能になりました。結婚退職した人、子育てが一段落して仕事に復帰したい人、これまで転職に失敗した人、就業期間が短くまだ経験が浅い人がこの制度を利用する率が高いようです。その制度を利用する理由としては、

1.就業前に職務体験ができる
2.面接だけでは判断できない職場の雰囲気や社風が確認できる
3.自分の適性が知ることができる
4.スキル不足でも派遣期間中に自分をアピールできる
5.条件面を紹介会社が交渉してくれる

などをあげる方が多く、「事前に業務内容や人間が確認できて助かった」「派遣期間でスキル不足を補うことができた」と、そのメリットを実感しているようです。

 しかし、これだけで「医療格差」が解消するものではありません。待遇を含めた労働環境の改善を図らない限りは、結局は退職し元の木阿弥になりかねません。そのために医師の集まりにくい地域などの診療報酬を手厚くしたり、また、地方大学を卒業しても地元に残り医療にあたる医学生に対しては、入試や授業料の面で優遇措置を施すなどの方策をしっかり進めていくことが重要です。

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