トップページ > 医師を取り巻く問題「超高齢社会や業務の変化」

医師と言えども転職が当たり前の時代になってきました。その理由は様々ですがやはり、「これからのキャリアプランを考えて」、「年収をもう少し増やしたい」、「仕事に忙殺されていて、もう少し自分や家族との時間がほしい」と言った、誰もが納得できる理由が多いように感じます。一度しかない人生ですから、悔いのない生き方・働き方を選びたいものです。転職に悩んでいる先生方か、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。

医師を取り巻く問題

  • 「超高齢社会や業務の変化」

社会の変化で、もっとも大きなものは高齢化の進行です。

内閣府が出している「平成24年版高齢社会白書」によると、2011年のわが国の高齢化率(総人口に占める65歳以上人口の割合)は23.3%です。欧米では日本より早く社会の高齢化が始まりましたが、現在の高齢化率は10%台後半にとどまっています。23%という数字は、日本が世界でも断トツの超高齢社会であることを示しています。

高齢者の実数でいうと、65〜74歳の前期高齢者が1504万人、75歳以上の後高齢者が1471万人、合計2975万人となっています。

約30年前の1980年の高齢化率は9.1%、高齢者の実数は前期高齢者と後期高齢者を合わせて1065万人ですから、この30年間で3倍近くも高齢者が増加したことになります。

高齢になるほど疾患を発症する人が増えて医療を受ける人も多くなり、国の医療費は75歳以上の後期高齢者の数に比例して増えている、とする指摘もあります。

高齢の患者が増えることで、医師が行う業務内容にも変化が生じています。

高齢になると、心疾患と糖尿病、関節疾患、骨粗鬆症など、一人の患者が複数の疾患を抱えているケースが多くなります。そうなると複数の診療科が連携して治療にあたるなど、難しい対応がどうしても増えます。

また高齢者の場合、入院・外来といった院内の診療だけにとどまらず、在宅での療養や緩和ケアなどに向けて介護・福祉分野との連携も必要になります。医師の長時間労働の原因として、医師が患者の家族や関係者との会議・カンファレンスにあてる時間が増えたことをあげる声もあります。

社会の変化という点では、医療自体の専門化、高度化が進んでいることも挙げられます。

以前であれば簡単なレントゲンと血液検査程度で診断・治療ができたものが、最近ではCTやMRI、内視鏡やカテーテルによる検査など、最新の検査機器を使って何段階もの詳細な検査を行って、ようやく診断に至ります。治療においても、患者に選択肢を示すために複数の治療法を提示することも多く、医師はそのすべてについて習熟していなければなりません。

たとえ同じ診療科であっても、数十年前と比較すると、一人の医師に求められる知識と技術は倍以上になった、という医師もいます。

また、書類仕事の増加も医師たちを苦しめる要因になっています。医師が記載することになっている書類は、先にも触れたような訴訟対策や安全管理対策、他施設との連携などのために各種の診断書や同意書、治療経過報告書、医療情報提供書、生命保険や介護保険申請用診断書・主治医意見書など、数え切れないほどの種類があり、医師たちは外来や入院患者の診療が終わった後には、書類の山と格闘することになります。

さらに最近は、医療現場のIT化によって、個人情報保護や情報管理などの新たな業務が発生していることもあります。

診療という医師本来の仕事のほかに、こうした複雑かつ多岐にわたる業務が増えたことが、勤務医の負担感を強めているのは間違いありません。

<続く>

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