医師と言えども転職が当たり前の時代になってきました。その理由は様々ですがやはり、「これからのキャリアプランを考えて」、「年収をもう少し増やしたい」、「仕事に忙殺されていて、もう少し自分や家族との時間がほしい」と言った、誰もが納得できる理由が多いように感じます。一度しかない人生ですから、悔いのない生き方・働き方を選びたいものです。転職に悩んでいる先生方か、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。
最近は、患者への対応も難しくなっています。地方では、高齢世代を中心に医師に対する敬意が残っている地域もありますが、東京などの大都市圈では、患者の権利意識がひじょうに高く、医師に対する要求や態度がまったく違うといいます。 都市部の病院では一時期、患者は病院にとって「お客さま」であり、求められる医療サービスを提供するのが医療機関の務めと、徹底した患者サービスを実施した施設もありました。 患者さんを「患者さま」と呼び、患者に話を聞くときは医師やスタッフが膝をついてかしづく、そうした対応が、患者本位々の医療であり、財政難に苦しむ病院の生き残り策でもあると考えたのでしょう。 しかし、そこでクローズアップされたのが「モンスターペイシェント」の存在です。モンスターペイシェントは、診察時間が少し遅れただけで医師を怒鳴りつけたり、期待した結果が得られなかったときに医師に「土下座しろ」と謝罪を要求するなど、攻撃的・高圧的で、医師に対して怒りの感情をむき出しにする人を指します。 患者からの激しい暴言・暴力によって、医師が身の危険を感じるケースも少なくありません。 医療とは本来、医師と患者との共同作業で成り立つものです。しかし、過度の患者サービスは「金を払っているのは患者だから、医師は患者の要求に応じるべき」という患者側の誤った感覚を助長してしまい、その結果、“モンスター”を大量に増やしてしまったわけです。 インターネットが普及した最近では、ネット上で医師個人を誹膀中傷する書き込みも、無視できなくなっています。 また医師に対する直接的な攻撃以外にも、ネット上に氾濫する誤った医療情報で理論武装してしまい、医師の診断や治療方針を認めようとしない患者も、少なくないといいます。 そういう患者に「正しい情報を理解してもらうのがとても大変」と、ため息をもらす医師もいます。 ただ、難しい患者への対応が医師を疲弊させているのは事実ですが、それだけが理由で離職につながるケースはさほど多くありません。困った患者がいる一方で、治療を終えた患者さんの笑顔や「ありがとう」という感謝の言葉に、医師は癒やされ、励まされているからです。 むしろ、患者と医師の間にトラブルが生じたときに同僚や上司、病院の経営サイドなど、「周囲の人が味方になってくれなかった」ことにショックを受け、職場を離れるケースのほうが多いと感じます。 これは裏を返せば、職場の人間関係が良好であれば、それが医師という厳しい仕事を続ける上での「心のセーフティネット」にもなるということです。 <続く> 医師転職支援会社を調べてみたいと思ったら >>>医師転職サイト比較ランキング+口コミ評判
最近は、患者への対応も難しくなっています。地方では、高齢世代を中心に医師に対する敬意が残っている地域もありますが、東京などの大都市圈では、患者の権利意識がひじょうに高く、医師に対する要求や態度がまったく違うといいます。
都市部の病院では一時期、患者は病院にとって「お客さま」であり、求められる医療サービスを提供するのが医療機関の務めと、徹底した患者サービスを実施した施設もありました。
患者さんを「患者さま」と呼び、患者に話を聞くときは医師やスタッフが膝をついてかしづく、そうした対応が、患者本位々の医療であり、財政難に苦しむ病院の生き残り策でもあると考えたのでしょう。
しかし、そこでクローズアップされたのが「モンスターペイシェント」の存在です。モンスターペイシェントは、診察時間が少し遅れただけで医師を怒鳴りつけたり、期待した結果が得られなかったときに医師に「土下座しろ」と謝罪を要求するなど、攻撃的・高圧的で、医師に対して怒りの感情をむき出しにする人を指します。
患者からの激しい暴言・暴力によって、医師が身の危険を感じるケースも少なくありません。
医療とは本来、医師と患者との共同作業で成り立つものです。しかし、過度の患者サービスは「金を払っているのは患者だから、医師は患者の要求に応じるべき」という患者側の誤った感覚を助長してしまい、その結果、“モンスター”を大量に増やしてしまったわけです。
インターネットが普及した最近では、ネット上で医師個人を誹膀中傷する書き込みも、無視できなくなっています。
また医師に対する直接的な攻撃以外にも、ネット上に氾濫する誤った医療情報で理論武装してしまい、医師の診断や治療方針を認めようとしない患者も、少なくないといいます。
そういう患者に「正しい情報を理解してもらうのがとても大変」と、ため息をもらす医師もいます。
ただ、難しい患者への対応が医師を疲弊させているのは事実ですが、それだけが理由で離職につながるケースはさほど多くありません。困った患者がいる一方で、治療を終えた患者さんの笑顔や「ありがとう」という感謝の言葉に、医師は癒やされ、励まされているからです。
むしろ、患者と医師の間にトラブルが生じたときに同僚や上司、病院の経営サイドなど、「周囲の人が味方になってくれなかった」ことにショックを受け、職場を離れるケースのほうが多いと感じます。
これは裏を返せば、職場の人間関係が良好であれば、それが医師という厳しい仕事を続ける上での「心のセーフティネット」にもなるということです。
<続く>
医師転職支援会社を調べてみたいと思ったら
>>>医師転職サイト比較ランキング+口コミ評判