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出産・育児と、医師の仕事との両立を難しくしているものには、たとえば保育施設の問題があります。

院内に保育所がなければ、自治体や民間の保育所を頼らざるを得ませんが、定員が少なく入所できないことが、復職の妨げになっている例は少なくありません。

また院内に保育所があっても保育時間が午前９時〜午後５時など、医師の勤務時間に対応しておらず、利用しにくいケースもあるといいます。

勤務体制でも、男性医師と同様の宿直やオンコールのある働き方では、勤務時間外でも落ち着いて育児ができません。

しかし一律にオンコールを勤務の条件にしている医療機関も多く、仕事を続けたいのに条件に合う職場が少ない、という声を本当によく聞きます。

さらに出産後の離職の原因として意外に少なくないのが、職場の同僚など「周囲の人の無理解」です。子育てへの理解がない職場では、勤務時間が軽減されていることで同僚に嫌味をいわれるなど、育児中の医師に対して嫉妬や嫌がらせが頻発します。

そして周囲に気を使いすぎることで精神的に疲弊してしまい、結果的に仕事を断念する人もいます。

しかし一方、わずかずつではありますが、女性医師の増加に伴い、出産・育児経験のある医師が増えているのも事実です。

もし女性医師が仕事を続けたい意欲があるならば、簡単にあきらめないことも大切です。

出産後もたくましく仕事を続けている女性医師は、保育所や勤務時間、職場の理解などをよくチェックをし、自分に合った勤務先を根気よく探しています。

そして勤務先や家庭、地域などで幅広く育児のサポートを得られる協力体制を築いています。

＜続く＞

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