トップページ > 医師を取り巻く問題「過酷な労働環境を「人助け」と思わせない(1)」

医師と言えども転職が当たり前の時代になってきました。その理由は様々ですがやはり、「これからのキャリアプランを考えて」、「年収をもう少し増やしたい」、「仕事に忙殺されていて、もう少し自分や家族との時間がほしい」と言った、誰もが納得できる理由が多いように感じます。一度しかない人生ですから、悔いのない生き方・働き方を選びたいものです。転職に悩んでいる先生方か、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。

医師を取り巻く問題

  • 「過酷な労働環境を「人助け」と思わせない(1)」

・医師が心身ともに健康に働くための10の条件/1.過酷な労働環境を「人助け」と思わせない(1)

これまでも繰り返し収り上げてきましたが、夜間・休日にも宿日直やオンコール対応を繰り返し、最低限の睡眠や休息もとれないといった過酷な環境で働く勤務医は少なくありません。

慢性的な疲労や睡眠不足から、医療ミスや事故が起きるかもしれないという不安を抱えながら、日々診療にあたっている医師もいます。

そういうギリギリの状況で医師を支えているのは「自分が患者を診なければ」という責任感です。

自分自身の健康が脅かされても「患者を救うためにはしかたない」、つまり人助け々を理由に、多くの医師が延々と続く過重労働に耐えています。

過酷な労働環境で健康不安や訴訟リスクを感じていても、「患者を救い、医師として社会に貢献している」という満足度が高ければ、勤務を継続することもよいと思います。

しかし、医師は働く一個人であると同時に、医療という重要な専門技能を担う社会的財産でもあります。もし医師が健康を害して働けなくなったり、医療事故などにより本来行えるはずの医療を行えなくなれば、それは、さまざまな意味で「社会的な損失」になることを理解しておく必要があります。

損失のひとつは、患者が医療を受ける機会を失うことです。

前に、「どれほど勤務が厳しくても、患者を“人質”にとられているのだから辞められない」と語った医師の話を書きましたが、退職することが「患者を見捨てる」ことなのであれば、医師が健康を害して診療ができなくなることも、結果としては患者を見捨てるのと同じです。

むしろ突然、医師がいなくなり、代わりの医師を迎える準備期問もない分、患者にとっては困った事態といえます。

もしかすると「倒れたとしてもそれはしかたがない、患者のために頑張った結果だから」と考える医師もいるかもしれません。

しかし、医師が文字通り命をかけて「倒れるまで頑張った」ことが、劣悪な環境の改善につながる例は想像するほど多くはないものです。

逆に、今以上に事態が悪くなることも珍しくありません。一人の医師が職場を離脱してしまえば、残った他の医師の負担がさらに増加して、過酷な環境がさらに悪化するという悪循環を生み出しているからです。

<続く>

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