トップページ > 医師を取り巻く問題「医療事故で逮捕された医師」

医師と言えども転職が当たり前の時代になってきました。その理由は様々ですがやはり、「これからのキャリアプランを考えて」、「年収をもう少し増やしたい」、「仕事に忙殺されていて、もう少し自分や家族との時間がほしい」と言った、誰もが納得できる理由が多いように感じます。一度しかない人生ですから、悔いのない生き方・働き方を選びたいものです。転職に悩んでいる先生方か、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。

医師を取り巻く問題

  • 「医療事故で逮捕された医師」

医療の安全性が以前にも増して厳しく問われるようになった背景には、「診療行為における刑事立件」や「医療訴訟」の増加も関係しています。

刑事立件の例として医療関係者に衝撃を与えたのが、2006年に福島県立大野病院の産科医師が逮捕された事件です。

事件となったケースは、2004年12月に大野病院で帝王切開を受けた妊婦が出血多量により、死亡したものです。現在の医師法(第21条)では、医療事故により「異常死」が起きた場合は24時間以内に病院が警察に届け出をするよう規定していますが、このケースでは病院は「異常死」とは判断せず、届出を行いませんでした。

その翌年になって大野病院の事故調査委員会が、事故の原因として癒着胎盤の無理な剥離や輸血対応の遅れなどがあったとする調査報告書を公表したところ、それがメディア報道を介して福島県警に伝わり、「医療事故があったのに届出がなかったのは、隠ぺいにあたる」として、業務上過失致死と医師法違反で産科医を逮捕する事態にまで発展しました。

この件は、調査報告書を入手したほかの医師らから、「稀有な妊娠合併症で不慮の事故だった」とする意見や、「医療事故で医師個人の責任を問うのは不当である」「医師逮捕は産科医療の崩壊を招く」といった訴えが多数集まり、2008年8月に福島地裁による無罪判決が下り、結審しました。

結果的には医師の責任は問われなかったわけですが、それでもこの事件では、多くの医師の間で、「通常の診療行為のなかで避けられなかった死亡事故であっても、医師個人が刑事責任を問われるのでは、医師などとてもやっていられない」という悲嘆の声が高まったのは確かです。

その後も、医療ミスで立件されることを恐れた産科や小児科などの医師が各地で大量に離職したり、患者にとってのメリットよりも、ひたすらリスクを避ける治療を行う「萎縮医療」が広がったと指摘する医師もいます。

<続く>

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