トップページ > 医学生の進路ガイド「病理学(1)」

医師と言えども転職が当たり前の時代になってきました。その理由は様々ですがやはり、「これからのキャリアプランを考えて」、「年収をもう少し増やしたい」、「仕事に忙殺されていて、もう少し自分や家族との時間がほしい」と言った、誰もが納得できる理由が多いように感じます。一度しかない人生ですから、悔いのない生き方・働き方を選びたいものです。転職に悩んでいる先生方か、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。

医学生の進路ガイド

  • 「病理学(1)」

<病理学助教授J・H>

「空っ風となんとか」で有名な上州で生まれ育ったためか、女系家族の長女として生まれて一家を背負っていかなければならないと真面目に考えたためか、私にとっては女性が働いて経済的にも社会的にも独立するということは当たり前のことでした。

そこで医学部に進学し、将来は内科医になろうと考えていました。特に、神経内科の先生の講義に魅せられて神経疾患に興味を持ちました。

抄読会などにも参加した覚えがあります。

神経内科を選ぼうと思いましたが、当時、大学では神経内科が講座として認められておらず、研修が十分できる状態ではありませんでした。

また、他大学から講義に来られた先生の美しい病理標本のスライドが印象に残り、まず、神経病理を学んでから神経内科にいこうと考えて、病理学教室に大学院生として入りました。

自活できる科を選ぶことが大前提でしたので、専任の病理医が勤務している病院にアルバイトに出て、同時に病理も研修させてもらいました。

この地方の中核となる病院で一人で頑張って病理診断業務を行っている先生方から、外科病理の重要性、病理医の責任の重さを教えていただき、大きな影響を受けました。

自分も一人前の病理医として、さらには専門家として信頼を得られるよう努力したいと思ったものです。

研究のテーマは先生のご専門であった脳腫瘍を対象として、その頃は研究手段として応用が始まったばかりの酵素抗体法を使って、グリア線維性酸性蛋白とS−100蛋白の発現を検討することとなりました。

必然的に多くの脳腫瘍をみることになり、複雑で多彩な脳腫瘍の形態学と免疫組織化学に興味を引かれて行きました。このような経過で、大学院を修了してもそのまま病理学を修めることとなってしまいました。

大学院を修了してからは、公立病院に勤務したり、家庭の事情で仕事を辞めなければならなかったり、子育ての大変さに悩んだりしながらも、大学に戻り、現在は大学院時代の夢を引き継いで努力しています。

女子学生の方たちへ。家庭を持てばどうしても負担は女性にかかり、進路も左右されがちですが、意志があれば、逆に貴重な経験にもなります。

恐れず、心を強く持って、自分の希望を叶えて下さい。

<続く>

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