トップページ > 医師転職アドバイス「医師転職:産婦人科医のケース」

医師と言えども転職が当たり前の時代になってきました。その理由は様々ですがやはり、「これからのキャリアプランを考えて」、「年収をもう少し増やしたい」、「仕事に忙殺されていて、もう少し自分や家族との時間がほしい」と言った、誰もが納得できる理由が多いように感じます。一度しかない人生ですから、悔いのない生き方・働き方を選びたいものです。転職に悩んでいる先生方か、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。

医師転職アドバイス

  • 「医師転職:産婦人科医のケース」

ここで30代中盤の産婦人科ドクターの転職事例をご案内したいと思います。

産婦人科で分娩に携わるA先生は激務と言われる産婦人科を担っておられ、最初はお疲れなのだろうと考えていました。

しかし何回目かの相談から転職相談の域を超え、精神的に参ってしまわれたように感じ始めたのです。

前回の転職の時は、子供がいるため夜間当直やオンコールがない病院を選んだというのですが、どう考えてもそのようなライフスタイルとは思えないのです。

A先生の勤務先は総合病院でした。産婦人科は常勤医が6名おられたものの、複数のサテライトクリニックの診療も本院が担う体制で、しかも、周辺に産婦人科がないのです。

その先生の診療状況は、外来が一日60名。午後はオペが入り、夜間の分娩ももちろん入ります。自宅に戻るのは22時過ぎ。お子様をかかえながら、旦那様の協力を得ていても、休暇は取れず、自宅ではついお子様に辛く当たってしまう。このままではまずいと感じているのですが、自分でどうすることもできないジレンマ。

これは子育てと仕事の両方をもつ女性が必ずぶち当たる分厚い壁と言えます。

毎日が分刻みで、自分の意思で動けることはないとのことでした。看護師が常に先生の横にいて、一つ仕事が終われば、次の仕事が差し出され、また次の仕事と、機械のようにこなすしかない状態だそうです。

診療体制は、外来に婦人科の患者もあれば、産科の患者もある混合での診療です。

DVの患者や死産をされた方、一方で分娩後の明るい患者と、対応にも細やかな配慮が必要で、それに対応する精神力が限界に達しておられたようでした。勤め始めて2年が過ぎていましたが、ただただ使命感だけで今日までこられたという、燃えつき型の典型例です。

転職の道を勧めるとしても、現状があまりにも過酷な状況で、考える余裕すら見られない。精神的に安定しない限り、意欲を持って新しいことに取り組むことはできないものです。

特に転職は将来を鑑み、現状が良くなるようにと取り組むものであり、いくら状況が悪くても、その必要性があるならしっかり考え、自分でどんな道を選ぶべきか意識しなくてはいけません。

1ヶ月ほどかけて、先生の希望をまとめるとこのようなものでした。

・お子様といる時間を確保したい(旦那様に負担をかける後ろめたさを感じたくない)
・勤務条件を守ってくれる職場がいい
・産婦人科は好きで選んだため、辞めたくない
・家庭と仕事を両立したい
・お子様の教育環境として通わせたい学校がある

そこで、ご実家に近い勤務先にしてはどうかと提案しました。孤独や心労を感じた時、近くに身内がいるだけで落ち着くものです。

旦那様ともご相談された結果、これからのご自身を考えて転職をされる道を選ばれました。

転職先となる産婦人科の募集は、それこそ山のようにありました。しかし、転職された後もこの方を理解し、支えてくださると納得できる院長や医療機関に重点をおいて検索した結果、女性理事長が経営されるある産婦人科病院と巡りあいました。

理事長から「一人で頑張らなくてもスタッフ全員で一緒に頑張ればいいのよ」と温かい言葉をいただき、この方は就任を決定されました。

転職後、「無理なく勤務するということがどのようなことかわかりました。」とおっしゃられています。

受け入れ先の理事長からも「良すぎるくらい、良い先生です」と連絡をいただき、ホっと胸をなでおろした次第です。

参考になさってください。

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