トップページ > 医師転職アドバイス「医師転職:耳鼻咽喉科医のケース」

医師と言えども転職が当たり前の時代になってきました。その理由は様々ですがやはり、「これからのキャリアプランを考えて」、「年収をもう少し増やしたい」、「仕事に忙殺されていて、もう少し自分や家族との時間がほしい」と言った、誰もが納得できる理由が多いように感じます。一度しかない人生ですから、悔いのない生き方・働き方を選びたいものです。転職に悩んでいる先生方か、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。

医師転職アドバイス

  • 「医師転職:耳鼻咽喉科医のケース」

ここで30代中盤の耳鼻咽喉科ドクターの転職事例をご案内したいと思います。

大学を卒業し、医局人事による勤務先にて13年間、異動することなく、1ケ所の市民病院で勤め上げられている36歳の男性医師です。転職理由は「このままでは身体を壊しそう」という事情でした。ご家族の心配をきっかけに、自分のこれからについて考え始めたのだそうです。

先生のご家族は、ご兄弟やご両親とも開業をされており、いずれは手伝う時期が来るかもしれないということで、さほど転職を積極的に考える機会も必要もなかったそうです。

現状の勤務は外来、検査、オペ、時間外の患者様対応、近隣開業医からの紹介患者様の受け入れと、表面的には一般的に感じる内容であった。しかし驚くべきは、その患者数だったのです。さらには長年勤務されていることから、院内の各種委員会の役割、診療報酬改訂における新たな経営戦略の検討等、医療以外の分野でも業務が膨張し、かなりハードな勤務となっていたのです。

勤務先の周辺には、開業された耳鼻咽喉科も数件あるエリアでした。しかし、市民病院のなかでも、重度のがん症例までを幅広く網羅される先生の勤務先には、通常の外来診療以外に数多くの患者様の紹介が発生していました。

ベッドは常に満床状態、時間刻みで予定されるオペと、複数名の医師で対応されてはいたものの、回らない状況をなんとか回している状況であったそうです。特に責任感の強い先生は、研修医の指導にも当たり、各種委員会にも出席し、紹介患者を受け入れる関係上、地域の開業医との懇談会への出席と、業務内容の範囲がとめどなく広がっていたのです。

帰宅時間は午前を回る事も度々で、体力の限界をも感じておられたようです。週5日勤務のうち、当直が1日、そのほかの3日は深夜帰宅が当たり前、それ以外にもオンコールで駆けつけることも多々あり、なんとか早く終わる日でも22時は回ってしまうという状況でした。

あまりのハードさを周囲から指摘され、病院から強制的に1週間の休みを与えられたらしいのです。その機会に問い合わせをされたのです。

それからというもの、先生と連絡を取りあいながら、転職について、医師が転職を考えられた時の事例、転職を希望されている医師がどのように活動を進めておられるのかなど、これまで転職の話を 聞く機会のなかった先生に情報提供を行うこととなりました。ある時は電話で、ある時は、先生がいる場所へ駆けつけました。そのようなことを繰り返しました。

そうするうちに、一つだけ先生のなかに生まれた意思がありました。それは「退職をすること」でした。それは決まったものの将来について考える余裕がない状況に変わりはありません。ただ、ご家族の支えもあり、少しずつ考えを整理されました。

私はさらに多くの転職支援の事例をお話し、それぞれの医師がそれぞれ頑張っておられること、悩んでおられるのは先生だけではないと伝えました。

その後、先生の通勤エリア内で、先生の人となりや、事情を理解していただける医療機関を探すことにしました。先生はもともと真面目でスキルも申し分ないスペシャリストでしたので、その時募集が ないはずの医療機関からも数多くのオファーをいただくことができました。

先生とお会いしながら、一緒に候補先の絞り込みを入念に行いました。二度と同じ目にあってはならない、その思いでいっぱいでした。その結果、1ケ所、先生と同じ見解で医療機関を絞ることができました。

選んだ先は先生の自宅から約30分の民間病院でした。決して規模は大きくない、先生の得意分野であるがん症例が多数集まる病院ではありません。しかし、院長、事務長を含めたスタッフが温かかったのです。それぞれの診療科が独立するのではなく、皆が一丸となって病院を盛り立てている印象の強い病院です。

勤務は週5日、当直はなし。その代わり夜診を行うことに。耳鼻咽喉科の常勤医師は先生お一人のみですが、大学からの非常勤医師が多数、外来診療を担っています。話はトントン拍子に進み、就任が内定しました。

先生からは「経験をフルに活かした的確なアドバイスがあった」や「元気になっていく自分を実感できた」「笑うことも素直にできるようになった」とありがたくも感謝の言葉をいただきました。

毎日、ただがむしゃらに走り続けていると、見えなくなることが増えます。そんな日々を送る中で自らの原点に戻ることはとても難しいでしょう。しかし、時には立ち止まることも必要です。医師は心 身ともに健康でなければなりません。自らを見失わないためのバランスを取っていただきたいと願います。

参考になさってください。

実際に医師転職支援会社を調べてみたいと思ったら

>>>医師転職サイト比較ランキング

目次

トップページ
医師転職・求人・募集サイト比較
医師転職アドバイス
医師を取り巻く問題
医学生の進路ガイド
医師関連コラム

口コミを投稿する