トップページ > 医師転職アドバイス「医局人事の閉塞感」

医師と言えども転職が当たり前の時代になってきました。その理由は様々ですがやはり、「これからのキャリアプランを考えて」、「年収をもう少し増やしたい」、「仕事に忙殺されていて、もう少し自分や家族との時間がほしい」と言った、誰もが納得できる理由が多いように感じます。一度しかない人生ですから、悔いのない生き方・働き方を選びたいものです。転職に悩んでいる先生方か、ぜひ素敵な仕事・職場にめぐり合えることを祈っております。

医師転職アドバイス

  • 「医局人事の閉塞感」

とある元教授から伺った話をご紹介します。

毎年、大学の医局人事が始まる頃は、大学医局もどことなしか慌しい雰囲気を感じさせます。

それとともに、異動の方向性を心配される医師の方々の話が漏れ聞こえてきます。もちろん教授も毎年頭を悩ませると伺います。

ある大学での話ですが、教授が退官され、新たな教授を迎えることになりました。退官される教授の人事で都心から離れて勤務をされている医師がおられたが、その医師は、この機会に地元に戻れるよう新たに就任される教授に異動願いを出され、今後についてご相談をされました。

新任される教授から「大学に戻ってくればいい」と言われ、気持ちも新たに勤務に励んでおられた矢先、異動の内示にその医師の名前はなく、現状維持となってしまったそうです。

「春には本院に戻れる」と考えておられた医師の落ち込みは想像を超える、かなりの心労となったことは言うまでもありません。結果的に身体を壊され、療養されるにいたったといいます。その医師の状況を、元教授は「人間不信に陥ったという言葉が正しいかもしれない」と言われました。

「医局人事は、ルールがあるようで全くないもの。民間企業に例えるなら、突然社長が変わって、組織全体が変更されるようなものだ。医療の世界の人事は、なんとも言えない水物だよ。」その元教授の言葉には複雑な心境がにじんでいました。

実は、その異動の後、新たに就任された教授と話をする機会があったといいます。お二人は旧知の間柄で、今回の医師の件が話題となった時、思わず「自分の立場を守るための対応ではなく、医局員の気持ちに対応をすべきではないか」と話されたそうです。

新任の教授は「君はしがらみがなくていいね」と一言だけ返されたそうで、その後は何も言えなくなってしまったそうです。

元教授は「自分の将来とか待遇を気にして生きる道もあるかもしれない。でも、医師は医師であるべき。どう生きるかはやはり自分で考えるべきだと思う」と言われました。

これは医療業界に限った話ではなく一般企業においても同じことが言えます。仕事のやり方や将来のあり方を含めて、それぞれ社内におけるポジションについては、誰しもが考えます。自分の将来や生きがい、なぜ仕事をしているかを突きつめ、与えられた環境のなかで自分かやるべきことは何かを考える時、誰しも閉塞感を感じずにはいられません。

教授自身も「奉仕の精神を持って、医師という職業を選択したが、医師自らが消耗品になってはならないと思う。限られた体力、ポジションの中で考えて動くべきである。最近の若者のように人に言われたことにしか対応しないという現実で生きているのなら、この年代の私か感じる以上の閉塞感を感じているのではないか」と思うそうです。

「現状を見つめ、いまいるポジションで何をするべきか、自らの意思を持って取り組まなければ自分を変えることもできない。私の場合は、将来こうなりたいと常に考えて生きてきたのでそう考える」と結論づけされました。

教授は自分の辛さを医局員に分かって欲しいとは思わないし、閉塞感を感じて生きてきたが、それは自分の人生として受け止めています。

医師という職業は使命感があるからこそ、閉塞感を打破することができます。そこが一般人とは大きく違うのではないかとも話されました。

誰もが感じる閉塞感。それを閉塞感として受け止めるか、もしくはその閉塞感を吹き飛ばす位のやりがいを見つけて、自らが選ぶフィールドで活躍するか。はたまた、閉塞感を感じることもなく、がむしゃらにハイスキルを目指すか・・・。

それぞれの医師は、自分が目指した道を突き進んでおられると思うが、物の見方を変え、また場所を変えることで解決することもあるのではないだろうかと感じることも多いです。

参考になさってください。

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