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最近は若手医師の転職も増加傾向にあります。３０歳代の医師の方々より、転職相談をいただく機会が増えています。これまで大学病院医局に所属なさっていた方々がほとんどですが、皆様の一番の悩みは退局についてです。

家庭の事情、希望の診療を行うため、皆様の転職理由や事情が事細かに違います。

また希望される転職先も異なるのですが、退局の意思表示ができずに悩まれる姿も珍しくはありません。

各教室の考え方によって、かなり差はあるようですが、なかには色々と引き留められ、困り果てる方もおられるようです。

転職に関して、さまざまなご相談をお受けしますが、そのなかに、ご家庭の事情で急に実家へ戻らなければならない状況になった医師からのご相談がありました。この方の場合、大学医局からの引き留めが強く、他の医師の方々はどのように希望する病院へ転職をされているのかというご質問をいただきました。

その医師が上司に退局の相談をしたところ、言い回しは微妙であるが、要約すると「医局から離れると、今後どこの病院でも勤務できなくなる。生活ができなくなる」といったニュアンスで引き留めがあったそうです。

その方は、これまで医局に在籍しており、医局人事以外で病院勤務をされた経験がなく、思いがけない上司の言葉に将来に不安を覚え、相談されてきたのです。

こういった話は、医師からだけでなく、実は病院から伺うこともあります。ある病院で、医師募集を行い、応募された医師と意気投合、採用となりました。

医師が大学病院医局に退局を申し出た際、引き留めはもちろんですが、引き留め以外に、大学病院医局と応募先となる病院との関係を断ち切るという話まで飛び出したそうです。自分一人の転職希望を通して、応募先の経営に悪影響を及ぼすわけにはいかないと判断され、退局を断念されたというのです。

実際には医局を退局される場合は、医師と大学側の双方が納得されるまで時間をかけ話しあいを行い、最終的に了承を得る形を取られる方が多いです。これまでの恩義を感じて余りある大学病院の医局ではありますが、個々の生活を考え、一人の人、家庭を持つ者としての選択をされるケースは珍しくなくなってきました。

それとは逆に、大学に退局の話をした際「君の人生だから最良の選択をしなさい。後悔のないように考えて行動しなさい」と言われ、すんなり退局の許可を得られた方もおられます。退局のお話をスムーズに進められたやり方もそれぞれのようです。

数ヶ月に渡って事前に相談をされていたり、「いずれは……」という話をされていたり、早い方では数年前から準備をされている方もおられます。

急な事情はいたしかたないとして、日頃からご自身の将来についてお考えいただき、人生設計をされておかれるのも重要であると思います。

参考になさってください。

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