最新の医師転職・求人・募集サイトを、口コミ＆評判つきで比較・ランキングします。

大学病院の医局を始め、公的病院、民間病院を訪問する機会が多いです。

これは、ある大学の教授から、「医局員の今後を考え、医療分野以外の社会で必要な教養、教育方針や金銭感覚について情報交換したい」とのご依頼をいただいた時の話です。

教授は、当直室で医局員達が交わしている会話であるがと断りながら、「年収○○円で生活をしている医局員が、将来において勤務医と開業医のどちらを選択するほうが有利なのか。また勤務医の立場の場合、より良い評価を得るためにはどうするべきか」という話題を切り出されました。

教授自身は、開業医と勤務医のどちらが有利かについては賛否両論あると思うが、勤務医の場合は医療機関が正しい評価を行うことが重要であり、医師も評価されるような姿勢を見せることも必要ではないかと話されました。

一般的な見解ですが、開業医であっても勤務医であっても、それぞれの立場によってメリットもあればデメリットもあります。

たとえば開業して高額な収益を上げておられる医師は多いです。

しかし、そこにいたるまでには患者数増加のための努力や投資、高い経営リスクを負っているという現実を忘れてはいけません。

また、地域のプライマリーケア医としての立場もあります。勤務医のように幅広い症例に携わることはそれほど多くなく、スキルの向上を望むことは困難とされます。

一方、勤務医の場合は、開業医を超える収入を得る人は少ないかもしれませんが、病院で日々さまざまな症例に直面し、また最新の情報や高度な医療設備を活用することが可能であり、多くの症例を積みあげることができます。

こうした環境の中で自らの経験値やスキルを高めた結果、やがては高額収入に繋がることもあるでしょう。

実際、転職を支援する中で、開業か転職かの選択に悩まれる医師もおられますし、これまで構築したスキルをできる限り高く評価してもらえる医療機関に勤務したいという意向の医師もおられます。

医師一人一人が、自分の価値を自ら理解しているかどうかが重要ではないのでしょうか。

これは医師に限った話ではありませんが、医師が自らの価値（ブランド）を把握し、主体的にそれを高めるために取り組んでいるかどうかが重要です。そして、自分の価値を高めるためには、最初に自分の立ち位置を把握しておかなければいけません。

勤務医であれば、病院内における自分の立ち位置があります。

そして客観的に見て、自分は求められる役割を果たしているか、対価に見あう成果をあげているか把握しておくことが必要だと思います。

企業経営者の視点ですが、自分の仕事の成果を測る目安として、診療報酬を知ることも一つの方法ではないでしょうか。

もとより医療は営利を追求するものではありませんし、診療報酬はベテラン医師も新米医師も同じ点数の評価でしかありません。

しかし、自らをマネジメントするうえでは重要な目安であり、三つの意味があると考えます。

一つは、自分の生産性を診療報酬に換算することで、数字として自覚できることです。こうすることで現状を知り、それを変える努力が自分にも他人にもわかりやすく把握できるようになります。

もう一つは、医療現場でのマネジメント感覚が研かれることです。

当然ですが、医師自身が把握している診療報酬は医事課も十分に理解し、正しく請求業務に繋げなければなりません。

ところが近年では、診療報酬の精度調査をコンサルティング会社に依頼される医療機関が増える傾向にあります。

くわしくは別の機会に譲りますが、その時々の医療情勢に応じた臨機応変な対応が必要であり、院内全体の流れを視野にいれることでマネジメント感覚を養うきっかけにすることができます。

そして最後に自らをアピールする際、希望や要望を通すうえで大きな力を発揮することができます。

もし医師が自分の価値を適正に認識できていないと、まわりに認めてもらえていない、評価されていない等の不満を招く場合もあります。

転職においてその成功率が低くなる一例と言えます。

第三者にとっては当たり前の話なのですが、当事者となると意外に気づかないものです。

参考になさってください。

実際に医師転職支援会社を調べてみたいと思ったら

＞＞＞医師転職サイト比較ランキング